『対魔忍アサギ ZERO』という作品を解説する

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対魔忍

今回は、『対魔忍アサギ ZERO』について解説していきます。

主に対魔忍が陥ってしまったピンチについて「何故そうなってしまったのか」「どのような決着を迎えたのか」を解説することで対魔忍の有能さを証明しようと思うので、大きなネタバレを含みます。

ご注意ください。

人魔の間で太古より守られてきた【互いに不干渉】という暗黙のルールは、
人が外道に堕してからは綻びを見せはじめ、人魔結託した犯罪組織や企業が暗躍、時代は混沌へと凋落していった。
しかし正道を歩まんとする人々も無力ではない。
時の政府は人の身で『魔』に対抗できる【忍のもの】たちからなる集団を組織し、人魔外道の悪に対抗したのだ。
人は彼らを【対魔忍】と呼んだ――――


2018年に発売され、その年の『萌えゲーアワード2018 エロス系作品賞BLACK』を受賞した名作です。

タイトルの”ZERO”という言葉通り、本作は第1作目の『対魔忍アサギ』よりも前の若い頃のアサギの活躍を描いたストーリーとなっていますが、それだけではなく背景や世界観といった設定も一新されています。

つまり『対魔忍アサギ』の前日譚と見せかけて実際には全く話が繋がっていません。

公式設定資料集『対魔忍Saga』等では、『対魔忍アサギ3』で創生された新世界『the New World』を舞台とする最初の作品と位置付けられています。

なので、これまで「一切対魔忍作品に触れたことがない」という方でも充分ストーリーを楽しめるようになっています。


●主な登場人物

・井河アサギ

いわゆるZEROアサギ。基本的には元シリーズのアサギがそのまま若くなった感じですが、いくつか異なる点があります。

まず年齢。オリジナルのアサギはさくら・紫とは大人と子供ほど年齢差がありましたが、本作ではどちらも学生なので1~2歳差と思われます。

そして次に、立場が大きく違います。井河一門の長ではありますが、なんと対魔忍ではありません。

どれくらい対魔忍ではないかと言うと公式HPで「対魔忍になる気はない!」とドヤ顔で言い放つほどです。

対魔忍アサギZERO|LILITH
対魔忍アサギ、対魔忍アサギ2、対魔忍アサギ3そしてZEROへ

ZEROの世界の対魔忍はまだ組織として出来立てほやほやで、バラバラだった忍たちを日本中からかき集めているような状態でした。なのでもちろんアサギにも熱烈なオファーがかかってはいたのですが、アサギは政府も対魔忍も信用しておらず断固拒否して独自に悪と戦っています。

もちろん五車学園には在籍しておらず、井河一門の若い衆と共にギャングの巣窟とも言われる如影学園に通ってスケ番的なことをしており、不良学生たちを締めて真面目に授業を受けさせています。

「じゃあそんなアサギが対魔忍になるまでを描いた話なんだな」って誰もが考えると思いますが、全くそんなことはありませんでした。

政府とアサギの確執の原因も、アサギの父・井河主膳の死が関わっていることは匂わされますが詳しく語られてはいないので不明です。

そして政府に協力して五車学園に通い対魔忍として活動しているさくらとは離れて暮らしていますが、妹想いであることはオリジナルと変わっておらず、行方不明となったさくらを救い出すために一時的に山本に協力し五車学園に通って情報を集めることになります。

その後、蜂谷利助からさくらがカオス・アリーナに捕らわれていることを聞き出したアサギは単身で乗り込み、スネーク・レディとの戦いの末奴隷娼婦に堕とされてしまいます。

父の形見である忍者刀”悪鬼六文”を悪の血で染める事を嫌って雑魚との戦闘では専ら”対魔殺法”の格闘術を扱いますが、本気の戦いでは”逸刀流”免許皆伝の実力を発揮します。

必殺技は膨大な生命エネルギーを解放して放つ超加速の集中斬撃、隼の術・超絶技巧”舞零華”。

また、単純な強さだけではなく、授業中にお漏らししてしまった際に咄嗟にペットボトルの水をこぼして誤魔化す機転の良さもあります。


・井河さくら

さくらも性格等はオリジナルのさくらとほとんど変わりませんが、アサギと違って政府に協力的で対魔忍として五車学園に通いながら任務もこなしています。

五車学園の教師・蜂矢利助から秘密裏にカオス・アリーナへの潜入任務を与えられ、「サクラレディ」を名乗って選手として出場しますが、それは罠で対魔忍であることはバレており、スネークレディとの試合にも敗れて恥辱の罰ゲームを受けた上で奴隷娼婦に堕とされてしまいます。

そして、さくらを救出するためにアサギがやって来るので第一作の『対魔忍アサギ』とは真逆という面白い構図になっていますね。

さくらとアサギが互いをとても大事に想いあっているのに、離れ離れになってまでアサギが対魔忍を拒絶するのは何故なのか、父が関係しているなら何故アサギとさくらにここまでの温度差があるのか、とても真相が気になりますが現状のところ明らかになっていません。


戦闘においてもオリジナルと同じく影遁の術を使いますが、オリジナルが主に影の中に武器を潜ませたり自分が影から影へ移動しての奇襲戦法を主体にしていたのに対し、こちらのさくらは影を実体化させて直接攻撃する”影九魔”等の技を得意としています。


・八津紫

紫もオリジナルとほぼ変わらず、五車学園で生徒会長を務める優等生で、アサギのことを愛しています。

さくらの行方を調査するアサギに協力し、カオス・アリーナでアサギとさくらが反攻に転じる際には井河の忍達を率いて駆けつけます。

・甲河朧

五車学園の教師で、甲河一門の傍流にあたる対魔忍の実力者。一応この世界ではまだ甲河家は滅んでいないようです。なので元シリーズのゲス朧とは違い、本物の朧です。

ですが度々謎の存在に意識を乗っ取られたような状態で登場し、アサギへ警告や助言を与えます。

素顔かつ本物という貴重な朧なのに、本作中でも謎のクソダサヘルメットを被せられ、対魔忍RPGでは実装すらされていないという不遇なキャラでもあります。

ちなみにパッケージでは素顔verとメットverでさも別人のように描かれています。

これは朧が別の人格に乗っ取られて登場することを示唆していたのかもしれません。

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