●事件の裏側
まず、本作で対魔忍がアホだと思われてしまった理由は大きく2つあると思われます。
①男性経験のない処女を娼婦として潜入させたこと
②娼婦になってそのまま身動きが取れなくなってしまう行き当たりばったり感
しかし、この2点についてはそれぞれ作中で合理的な説明がされており、多くの場合それが無視されたまま語られています。
なぜなら、ゆきかぜと凜子があまりにもエロ過ぎて頭が正常に働かなくなり、真面目に読んでいる人が誰もいないからです。
①男性経験のない処女を娼婦として潜入させたこと⇒
これは、過去作の対魔忍ムラサキで語られた「対魔忍は50名程度しかいない」という情報がヒントになります。そもそも人手が足りてなさすぎるんですよね。
加えて、今回の任地は地上からは1日以上歩くほどの地下深くで周りは敵だらけの闇の都市ヨミハラです。
いざという時に実力行使で解決できる高い戦闘能力が最重要となります。
それを計る選抜試験に合格したのがゆきかぜと凜子の2人だけだったので、この人選となったのも道理です。さらに、5年もの間行方不明だった不知火を捜索するには不知火をよく知るゆきかぜ・凜子以上の人材はいないでしょう。
また、アサギからはより経験豊富な他の対魔忍と交代する提案もありましたが、ゆきかぜの強い意志によって却下されています。これもゆきかぜの立場からしたら当然でしょう。
例えば、あなたが若手社員で上司から重要なプロジェクトを任された後で
「やっぱり君には荷が重そうだから他の人に任せようかな」
と言われたら「いえ、私にやらせてください!」以外の返答ができますか?
そういうことです。
しかも捜索対象は自分の母親なのだからモチベーションが高いのも頷けるでしょう。
②娼婦になってそのまま身動きが取れなくなってしまう行き当たりばったり感⇒
これもアサギ2、アサギ3で浮き彫りになった対魔忍世界の構造的欠陥が影響しています。
対魔忍は政府からの命令に従わなければならず、逆らうことはできません。シビリアンコントロールというやつです。
今回の不知火捜索も、実は政府からの強い圧力によって強行されたものでした。
本来であればじっくりとヨミハラを調査して十分な準備をしてから臨むべき任務だったはずですが、その時間も与えられていなかったというわけです。
その黒幕は、民新党幹事長の矢崎。矢崎は既に不知火を忠実な奴隷娼婦として従えていて、ゆきかぜもそこに加えるべく仕組んで罠にはめました。不知火の目撃情報も矢崎によるリークです。
娼婦(奴隷)として潜入する作戦はおそらくアサギの発案ですが、アサギ2で自身とさくらが東京キングダムでしたように娼婦風の格好をするだけくらいの想定だったと思われます。
それがゾクトの裏切りによって本当に娼婦、それも奴隷娼婦をさせられてしまったわけですね。
ゾクトを協力者に選んだのはアサギの失点ですが、政府から圧力をかけられている状況では他に適任もおらず背に腹は代えられなかったのかもしれません。
そしていよいよヨミハラへ辿り着くと、ゆきかぜと凜子は奴隷としてリアリティのある演出のためにゾクトによって薬を盛られて、手枷も嵌められた状態で敵陣のど真ん中へ連れていかれます。
ここで奴隷契約を結ばなければ確実にそのまま殺されているので、選択の余地すらありませんでした。
以上から、本件で対魔忍の落ち度はなく仕方ないことだったと言っていいでしょう。
●結末
冒頭で言ったように、本作ではバッドエンドとトゥルーエンドで序盤から展開が大きく変わります。
・バッドルート
ゆきかぜ凜子は奴隷娼婦契約後から約1週間に渡って魔界の薬草から造り出した媚薬ローションを身体中に塗りたくられ、永遠に発情し男を惑わす甘美な香りの肉体にされます。
その後約1ヶ月に渡り、魔界の医療技術によって作り出された洗脳装置で「SEXあるいはそれに準ずる性行為を快楽、至上の悦びとして感じる」という奴隷娼婦の精神を覚えさせられます。
その後、約半年感みっちり実地訓練を受けてゆきかぜと凜子は立派な奴隷娼婦へと成長します。
もちろん、アサギらも途中で「やっぱりなんか怪しくない?」と気づいて達郎をしっかり5カ月かけて鍛え上げてヨミハラへ向かわせますが時既にお寿司でした。
・トゥルールート
達郎が風遁の術を使える場合、アサギとさくらの会話を風を操り盗み聴いてゆきかぜと凜子の潜入任務の状況を早期に知ることになります。
そしてアサギは「まあなんとかなるっしょ」くらいのノリでしたが、達郎の「どう考えてもヤバいっしょ」という必死の嘆願によって急遽アサギとさくらの2人によるゆきかぜ・凜子の救出作戦が行われることになります。
この場合、およそ1ヶ月の洗脳改造が終わったくらいのタイミングでアサギ・さくらが突入するので、ゆきかぜ・凜子の処女も守られ、リーアルを脅して奴隷娼婦の刻印を解除させることにも成功します。
このルートでは不知火についての情報を何も得られず、ゆきかぜと凜子がただドスケベな身体とドスケベな頭に改造されて帰ってくるという結果に終わってしまい到底勝利とは言えません。
しかし、政府からの圧力があったにも関わらず一介の学生の提言を受け入れて臨機応変な対応を取った対魔忍は有能であったと言えなくもないのではないでしょうか。
バッドエンドで、ゆきかぜと凜子がどんな立派な奴隷娼婦になったのかは是非実際にゲームをプレイして確かめてみてください。
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次は『対魔忍ユキカゼ2』について解説していきます。
以上!
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